iPad第10世代を購入して半年ほど使用したので感想を書いていきます。
第10世代の発表時はコスパが悪い印象があったので購入する気は起きなかったのですが、実物を見てみると本体カラーが気に入ってしまったので購入しました。
というのは建前で、最新の無印モデルのiPadの性能がどれくらい快適なのか試したいという気持ちで購入したのが一番になります。
実際に使ってみると使い勝手は悪くないですし、性能の高いiPadを求めないなら丁度良いですね。
とは言えiPad第10世代のコスパの悪さは認めざるを得ないので、デメリットも含めて使用した感想を紹介していきます。

iPad 第10世代になって進化したところ

機種名 | iPad 第10世代 | iPad 第9世代 |
画面サイズ | 10.9インチ | 10.2インチ |
ディスプレイ | Liquid Retinaディスプレイ 2,360 x 1,640ピクセル 最大500ニト sRGB True Toneディスプレイ | Retinaディスプレイ 2,160 x 1,620ピクセル 最大500ニト sRGB True Toneディスプレイ |
チップ | A14 | A13 |
バッテリー | Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生:最大10時間 携帯電話データネットワークでのインターネット利用:最大9時間 | Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生:最大10時間 携帯電話データネットワークでのインターネット利用:最大9時間 |
カメラ | 12MP広角カメラ ƒ/1.8絞り値 最大5倍のデジタルズーム 写真のスマートHDR 3 | 8MP広角カメラ ƒ/2.4絞り値 最大5倍のデジタルズーム 写真のHDR |
コネクタ | USB‑C | Lightning |
認証 | トップボタンにTouch ID | ホームボタンにTouch ID |
スピーカー | ステレオ(横向き) | ステレオ |
ペンシル | Apple Pencil(第1世代)に対応 | Apple Pencil(第1世代)に対応 |
キーボード | Magic Keyboard Folioに対応 | Smart Keyboardに対応 |
ストレージ | 64GB 256GB | 64GB 256GB |
サイズ | 高さ:248.6 mm 幅:179.5 mm 厚さ:7 mm | 高さ:250.6 mm 幅:174.1 mm 厚さ:7.5 mm |
重さ | Wi-Fiモデル:477 g Cellularモデル:481 g | Wi-Fiモデル:487 g Cellularモデル:498 g |
ネットワーク | Wi‑Fi 6(802.11a/b/g/n/ac/ax) 5G対応 ギガビットLTE(最大32バンド) | Wi‑Fi 5(802.11a/b/g/n/ac) ギガビット級LTE(最大27バンド) |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 4.2 |
価格 | Wi-Fiモデル:68,800円(64GB)、92,800円(256GB) Cellularモデル:92,800円(64GB)、116,800円(256GB) | Wi-Fiモデル:49,800円(64GB)、71,800円(256GB) Cellularモデル:69,800円(64GB)、91,800円(256GB) |
iPad 第9世代から大きく進化したところはデザインそのものでしょう。
ホームボタンを廃止したことでディスプレイサイズが大きくなったり、USBポートをType-Cに変えたりしたので見た目が大きく変わりましたね。
指紋認証はサイドボタンからできるようになりました。

ただ、性能自体は大きく変わっているわけではないですし、Apple Pencil第2世代に対応していないため、少し中途半端に感じるところもあります。
iPad 第10世代が中途半端だと思うポイント
Apple Pencil第2世代に非対応
どういうわけかApple Pencil第2世代には対応させず、第1世代をそのまま使えるようにしています。
Apple Pencil第1世代だと充電方法がlightning端子を使うかUSB-Cに変換するコネクタが必要になるので、面倒な充電方法になりますね。
さらに、iPad Proのようにペンシルをマグネットで設置させつつ充電するスタイルにもできないので、手書きを多用する人にとっては扱いづらいでしょう。
簡単な対策としては、Apple Pencil第1世代を使わずにサードパーティ製のペンシルを使い、ペンシルホルダーを貼り付けましょう。
僕が使っているスタイラスペンはUSB-Cで充電できてiPad 第10世代に対応しているので使いやすいです。
Apple Pencil第1世代は純正品ではありますが、特別性能が良いわけでもないので、素直に社外製のペンシルを使う方がいいでしょう。

ペンシルホルダーは簡単に貼り付けることも剥がすこともできるのでオススメです。

価格が高い
iPad 第9世代は5万円前後で購入できて性能も優秀なのでコスパが高いのですが、iPad 第10世代は7万円前後もするので流石に高価な印象ですね。
iPad 第10世代になってデザインが大幅に変わったものの、中身の性能自体は第9世代からそこまで変わっていないため、正直コスパの悪さが目立ってしまいます。
とはいえiPad AirやProを買うよりは値段が安いですが、無印iPadはクリエイター向けの性能というよりはライトユーザー向けの性能だと思うので、もう少し安くしてもよかったと思います。
USB-Cだけど転送速度は第9世代から変わらない

Type-Cに対応したものの、USB2.0という規格になっているので、通信速度に関しては第9世代から変わっていないことになります。
iPad 第9世代はlightningケーブルですが、転送速度はUSB2.0と同じ性能のため、結局のところiPad 第10世代の転送速度は進化していないんですよね。
これは、USBやSDカードを繋げてデータ転送をしたい人にとっては少し不満に感じるところかもしれませんね。
とはいえ、USBポートの性能というのは日常で使っていてそこまで気になるところではありません。
それに、充電速度に関してはiPad 第9世代だと最大20Wまでのところ、iPad 第10世代になって30W以上に対応するようになったので高速で充電できるようになりました。
それだけでもUSB-Cになって良かったと思うので、通信速度が速くなっていないところは許容するしかなさそうです。
ディスプレイ性能が地味に残念
iPad 第10世代からLiquid Retinaディスプレイになり、ディスプレイの品質は上がりましたが、フルラミネーションディスプレイや反射防止コーティングには対応していないです。
フルラミネーションディスプレイというのは、簡単に言うと手書きする時のペン先のズレを無くす技術です。
フルラミネーションディスプレイに対応していないと、手書きした時にズレが生じるので、細かい線を書きたい時に思うように書けないといったデメリットがあります。
できれば対応していて欲しかったですが、対応していなかったところで手書きが全然できないわけではありません。
自分は絵を書くよりメモを書いたりすることの方が多いですが、文字を書くだけならフルラミネーションディスプレイじゃなくても違和感なく書けることはできます。
ただ、iPad 第10世代はApple Pencil第2世代に対応していないので、手書きの性能が第9世代から大して進化していないところは気になるところですね。
iPad第10世代を使って感じたメリット
シンプルに性能が良い

全体的に中途半端な性能が目立ってしまうiPad 第10世代ですが、それでもiPad 9世代よりチップ性能が上なので性能は高いです。
Youtubeでの動画再生や処理が重たいゲームなど、ストレスなく使えているので快適ですね。
A14 Bionicチップを搭載しているので、iPhone 12シリーズやiPad Air 第4世代と同じ性能になります。
型落ちのチップを使っていますが、それでも普段使いでストレスなく使える性能です。
これまでのiPadと比べると微妙な立ち位置のiPad 第10世代ですが、それでも性能は良いのでiPad Proみたいな使い方をしないのであれば十分でしょう。
とはいえ、iPadの用途がネットサーフィンや動画視聴だけだと明らかに性能を持て余してしまうので、価格に見合わないかもしれません。
その場合は、iPad 第9世代にするかAndroidタブレットの方が割に合うと思います。
Magic Keyboard Folioを使うことで作業が捗る

iPad 第10世代用のMagic Keyboard Folioはトラックパッド付きなのでノートPCのように操作できるのが特徴です。
これまでの無印iPad用のキーボードだとトラックパッドが付いていなかったので、ややPC的な使い方がやりづらい印象でしたが、今回はトラックパッド付きなのでPCっぽい操作ができますね。
トラックパッドの性能はMacbook並みに使いやすいので、普通のマウスを使うよりiPadを操作しやすいと感じます。
ただ、値段が3万円以上という高さなのでオススメしづらいところですが、iPadで文章作成や資料作成など簡単な作業をしたい人にとっては必要なツールと言えます。
実際に使った感想を記事にしているので、そちらも参考にしてください。
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【Magic Keyboard Folioレビュー】良いキーボードだけど値段が高すぎ
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カラフルなデザインが魅力的に感じる

iPad 第10世代の本体カラーはこれまでにないカラフルなデザインなので、見た目を重視する人にオススメしやすいです。
僕はブルーを選びましたが、他にもオレンジやピンクがあるので、これまでと違ったカラーのiPadを楽しめますね。
iPad Airにもブルーはありますが、どちらかというと第10世代の方が濃い目の青色という感じなので、個人的には好みの青色です。
カラフルな配色が揃っていますが、シンプルなカラーが白色しか用意されていないので、黒色などシンプルな方が好きな人にとってはメリットにならないかもしれません。
インカメラの位置が真ん中になっている

iPad 第10世代で地味に良いところだと思ったのがインカメラの位置です。
他のiPadだと本体を横向きにしたときのインカメラの位置が真ん中にならないので、ビデオ通話をする時に自然な角度にならないのが不満でした。
ですが、iPad 第10世代だと横向きにした時にインカメラが真ん中に来るので、自然な画角で自分を映すことができます。
このおかげでZoomのビデオ通話がやりやすくなったので、インカメラの位置の変更は素晴らしいですね。
もしiPadをビデオ通話用途で使いたい場合、iPad 第10世代は積極的にオススメできるデバイスになります。
多くを求めないなら第10世代で問題なし

iPad Airほどの性能は求めないけど、軽い作業をしたい時に使ったりキーボードを使ってノートPCっぽく使いたかったりしたい時に第10世代は丁度良いでしょう。
最近のiPadは性能が高すぎるし価格も高いので、iPad 第10世代くらいの性能が身の丈に合っている気がしました。
Pad 第10世代の購入に悩む方は、他にも記事を書いているので参考にしてみてください。
