ロープロファイルのキーボードでも打鍵音と打鍵感にこだわりたい人は少なからずいるはず。私はこれまでKeychron K3 ProやMX Keys miniなど薄型キーボードを使ってきましたが、打鍵感に満足できていませんでした。
特にメカニカルキーボードはカチャカチャ感がするので、心地良い打鍵音とはかけ離れているんですよね。しかし、既存のロープロファイルキーボードの印象を大きく変えるキーボード「Lofree Flow」が登場しました。何が凄いって、薄型キーボードなのに通常キーボードと変わらないくらい押し心地がしっかりしているのです。
しかも従来のロープロファイルキーボードは「カチャカチャ」していますが、Lofree Flowは独自のキースイッチを使っているおかげで「コトコト」といった心地いい打鍵感です。
ちなみにLofreeは中国のメーカーで、Lofree Flowは日本のルタワジャパンが国内で販売しています。国外で製造されているキーボードですが、技適に対応しているため、国内でも心置きなくワイヤレスで使えるのが嬉しい。
そんなLofree Flowを実際に購入してしばらく使ってみた感想を紹介します。キーキャップとキースイッチを交換した感想も書いているので、良ければチェックしてみてください!
【特徴】高級感あるデザインと唯一無二の構造
Lofree Flowが他のキーボードと違うのは、ガスケットマウントと独自のキースイッチを搭載しているところです。
ガスケットマウントというのは、キーを押し込んだときの底打ち音を抑制し、滑らかな打鍵感を実現できる素材です。キーボード本体に上から圧力を加えてもクッションで受け止めているような弾力を感じるので、指が疲れづらいしタイピング音を抑えられます。
そしてLofree Flowのために開発されたキースイッチを備えており、本体カラーがホワイトならGhost、ブラックならPhantomのスイッチを使えます。いずれも静音性が高く、コトコトした音が特徴。
今までガスケットマウントを搭載している薄型キーボードは存在していなかったので、Lofree Flowは唯一無二の構造をしたキーボードというわけです。
それに加えて、全身がアルミフレームで昇華印刷のPBT素材のキーキャップを使っています。
高級感ある見た目とは裏腹に重さは568gなので意外と軽い。薄型だから持ち運びに困らないでしょう。バッテリーは最大40時間持つので、外出先でも使いやすいロングバッテリーです。
Lofree Flowのメリット
心地良い打鍵音と滑らかな打鍵感が癖になる
Lofree FlowのブラックモデルはKailh Phantomというタクタイル(茶軸)スイッチを搭載しています。これまで使っていたロープロファイルキーボードだとペチペチ感やカチャカチャ感のある打鍵音が多かったですが、Lofree Flowは非常に落ち着いた音です。
実際に打鍵音を録音したので聴いてみてください。
ついつい打鍵音を楽しみたくなるので、タイピングが捗りますね。
ガスケットマウントを搭載しているおかげで、メカニカルキーボード特有の金属音を抑えて静穏性に優れています。薄型なのに通常のキーボードと同じような押し心地で驚きました。
滑らかな打鍵感が癖になるため、キーボードの打鍵感にこだわる方にもおすすめできます。
PhantomスイッチとGhostスイッチはどちらも静音で滑らか
本体カラーがブラックだとPhantomスイッチ、ホワイトだとGhostスイッチを搭載しています。違いに関しては使ってみないと分からないものです。
というわけなので、好奇心でGhostスイッチを購入して付け替えてみました。
それぞれ比較した感想は下記になります。
Phantom Switch
- キー荷重が45gだから軽い
- 打鍵音は少し目立つ
- 長時間のタイピングで指が疲れづらい
Ghost Switch
- キー荷重が50gだから重い
- 打鍵音は目立ちづらい
- 長時間のタイピングで指が疲れやすい
GhostスイッチはPhantomより打鍵音が静かで心地良く、外出先でも使いやすいと感じました。しかし、打鍵したときの重みはGhostの方が重かったので、長時間のタイピングならPhantomの方が使いやすいです。
ちなみに「Phantomスイッチ搭載のLofree Flowを購入したけど、Ghostスイッチも使ってみたい」という人はスイッチ単体を購入すれば付け替えることができます。
もちろん、逆も然り。
所有欲を満たせるデザイン
なにより高級感あるアルミフレーム、質感のあるブラックが素晴らしい。私はキーボードの見た目より打鍵感にこだわるので、今まで所有欲を満たすという感覚はあまり無かったです。
使わなくなったキーボードはメルカリに売ることが多いですし。
それでも、Lofree Flowの重厚感というか、つい眺めたくなるデザインは素晴らしいと思いました。
これまで使っていたKeychron K3 Proと比べても、Lofree Flowの方がデザインと打鍵感は上回っています。やはりアルミフレームの高級感と、ブラックで統一されたキーキャップがクールすぎます。
Lofree Flowのデメリット
RGBライトはカッコいいけど実用性が低い
Lofree Flowにはバックライトが搭載されており、明るさはFn+F6キーで明るく、Fn+F5キーで暗くできます。
ただ、明るさを最大にしても微妙です。比較としてMX Keys miniのバックライトを並べてみましたが、Lofree Flowは最大輝度にしても暗いですね。とはいえ、暗い場所で作業しないのであれば気にする必要はありません。
また、サイドにあるライトは色を切り替えられますがバックライトは色を変えられないという謎仕様。
要するに、Lofree Flowのバックライトは明るくないしカラーを変えられるわけでもないので、実用性が低いと感じました。
カスタマイズ性が乏しいところは不満
Lofree Flowはホットスワップ対応なので、対応するキースイッチを自由に交換することができます。できるんですが、対応するキースイッチが非常に少ない。
なぜなら、Lofree Flowは一般的なロープロファイルメカニカルキーボードで使われているGateronロープロファイルキースイッチに対応していないから。
明らかにピンの位置が違うので、着けようと思っても着けられません。
それにVIAでキーマップを変更することもできません。キーマップの変更ができると作業効率が上がるというメリットはあります。
とはいえ最初からカスタマイズ性を求めていない方ならデメリットにはならないでしょう。
日本語配列バージョンが存在しない
Lofree Flowは英語配列のキーボードなので、日本語配列の販売はしていません。英語配列は日本語配列と異なるデザインなので、慣れていない方だと最初は戸惑うかもしれません。
ですが、使っていくうちに慣れますし、使いやすく設定することもできます。
角度調整ができない
細かいところですがLofree Flowは角度調整ができません。そのままでも使いやすい角度ですが、もう少し角度が欲しいところですね。
角度が調整できると奥側のキーが届きやすくなったりタイピングしやすくなったりと、メリットが大きいです。
しかし角度調整できるアイテムを使えば解決できます。例えばMujinaのスタンドを使うと角度が付いてタイピングしやすくなります。スタンドは置くだけで使えますし、持ち運びも簡単なのでおすすめですよ。
Lofree FlowのQ&A
おすすめのキーキャップは?
Lofree Flowはサードパーティー製のロープロファイル対応キーキャップに交換できます。私が購入したXVXのキーキャップは丸ごと交換できたのでおすすめ。
実際にタイピングしてみると、重みが増した上に打鍵音にも変化を感じました。本来のキーキャップよりも高さが出るので、打鍵感に変化を加えたい方は試す価値があります。
キーキャップは公式サイトでも販売しているので、興味のある方はチェックしてみてください。
操作方法はどこで確認できる?
RGBライトの色を変更したりシステムをWindowsかMacに変えたり、操作方法は画像付きマニュアルで確認できます。
よく使う操作は下記にまとめたので、良ければ参考にしてください。
Bluetoothペアリング | Fn+1/Fn+2/Fn+3を長押しする |
デバイス切り替え | Fn+1/Fn+2/Fn+3を1回押す |
バックライトのモード切り替え | Fn+左矢印キー |
RGBカラー切り替え | Fn+右矢印キー |
WindowsとMacのシステム切り替え | Fn+Nキー |
【まとめ】薄型キーボードに打鍵感を求める方におすすめ
薄型キーボードでこれほど高級感があって打鍵感が良いキーボードは希少でしょう。もし、現状のキーボードのデザインに不満があったり、タイピングしやすい薄型キーボードが欲しいならLofree Flowはおすすめです。
それに、ガスケットマウントを搭載している薄型キーボードは今のところLofree Flowだけです。ガスケットマウントのないキーボードだと、滑らかな打鍵が生まれなかったり底打ち音が目立たったり、不満を感じやすい。
しかし、Lofree Flowならそんな不満は感じさせないほど満足度の高いキーボードです。また、他社のキーボードと比較した記事もあるので、ぜひチェックしてみてください。
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