近年、1万円以下のワイヤレスイヤホンはコスパの高い製品が多い印象です。例えばRedmi Buds 5 ProやEarFun Free Pro 3など、これを使っておけば満足できるといった製品が増えすぎて、結局のところどれを選べばいいか分かりづらくなってしまいました。
そんな状況を覆すような、1万円以下なら最強クラスと言えるワイヤレスイヤホン「EarFun Air Pro 4」が登場。1週間ほど使ってみたところ、音質と機能性、全てにおいて優秀すぎて気に入ってしまいました。
私が使ってきた1万円以下ワイヤレスイヤホンの中では、間違いなく最強ということをお伝えしたい。ということでEarFun Air Pro 4を使ったレビューをしていくので、購入を検討している方は参考にしてください。
本記事はメーカー様より提供品を受けて作成しています。
EarFun Air Pro 4の特徴
- aptX Lossless&aptX Adaptiveで最大990kbpsのビットレートを伝送
- LDACでハイレゾ音源の再生が可能
- Snapdragon Sound技術に対応
- 最大50dBのノイズを低減できるアクティブノイズキャンセリング
- LE AudioとAuracastに対応
- マルチポイント対応
- ワイヤレス充電、急速充電に対応
- 50ms低遅延のゲーミングモード対応
- cVc 8.0 ノイズキャンセリングを搭載したマイク
ドライバー | 10mm径ダイナミックドライバー |
重量 | イヤホンのみ5.2g ケース込み56g |
ノイズキャンセリング | 最大-50dBのアダプティブノイズキャンセリング |
外音取り込み | 外音取り込みモード |
Bluetoothコーデック | SBC/AAC/aptX Adaptive/aptx Lossless/LDAC/ |
Bluetoothバージョン | 5.4 |
Snapdragon Sound | 対応 |
LE Audio | 対応 |
バッテリー | ケース込みで最大52時間 急速充電、ワイヤレス充電対応 |
マルチポイント | 最大2台 |
マイク | 3基cVc 8.0 ノイズキャンセリング |
低遅延モード | 50ms(0.050秒) |
防水 | IPX5 |
装着検出 | 対応 |
価格(公式サイト) | 9,990円 |
付属品はイヤーピース、取扱説明書など。
EarFun Air Pro 4は1万円以下でありながら、aptX LosslessやLE Audio、ワイヤレス充電やマルチポイントなど多機能すぎる製品です。
さらにaptX Losslessによりロスレス音源を再生できるため、LDACによるハイレゾ再生とは違った楽しみができます。
また、最新Bluetoothオーディオの「LE Audio」にも対応。音質に特化しているというよりは、接続性や利便性などを追及しているようです。詳しくはBluetooth公式サイトでチェックできます。
ただしLE Audioは互換性があるらしく、今のところGalaxy S24かPixel 8じゃないと使えないようです。使える機種が少なすぎるのはデメリットでしょう。
EarFun Air Pro 4を使った感想
音質は普通だけどイコライザーで良くなる
以前使っていたFree Pro 3と比べて、良い意味で控えめなサウンドになっています。Free Pro 3は音の粗さが目立っていましたが、Air Pro 4はデフォルトでも全体的にサラッとしたサウンドという印象。
中高音が綺麗にまとまっており、ボーカルの音もクリアで躍動的です。低音はFree Pro 3からあんまり変わっていない気がしますが、より締まりのある音になったと思います。
ニュートラルすぎて迫力には欠けるかもしれませんが、フラット感が好きな人なら気に入るのではないでしょうか。
それにしてもデフォルトだといまひとつなサウンドなので、イコライザー調整してあげると化けます。面倒くさい場合は適応イコライザを設定し、そこから自分好みの音に微調整するのがおすすめ。
ちなみに私のイコライザー設定は中音を下げつつ、低音を少し強くしています。
なんだかんだドンシャリ傾向の方が好きなのかもしれない。
とにもかくにもデフォルト状態で物足りないと感じる方はイコライザー調整してみてください。
また、イヤーピースは圧迫感が強いので、以前紹介した「SednaEarfit MAX」にしてあげると装着感が改善します。
それとiPhone 14でAAC、Motorla edge 40sでAptX Adaptiveにして聴き比べてみましたが、解像感はAACの方が低いような。できればAptX Adapitive対応のスマホで使ってほしいところですが、対応機種は限られます。
メーカーで言うならSONY、Xiaomi、Motorola、Nothingは対応していますが、Androidならすべての機種が対応しているわけではないので注意。対応機種はクアルコム公式サイトで確認できます。
1万円以下としては最強すぎる機能性
ここまで揃えて1万円以下という事実。1万円台のワイヤレスイヤホンでもこれほど機能を揃えた製品は希少なのではないでしょうか。
どれくらい機能性が凄いのか、これまでコスパ最強だと思っていた「EarFun Free Pro 3」と「Redmi Buds 5 Pro」を比べてみました。
EarFun Air Pro 4 | EarFun Free Pro 3 | Redmi Buds 5 Pro | |
ノイズキャンセリング | 最大-50dBのアダプティブノイズキャンセリング | 最大43dBのアクティブノイズキャンセリング | 最大52dBのアクティブノイズキャンセリング |
外音取り込み | 外音取り込みモード | 会話取り込みモード 全ての外音取り込みモード | 拡張周囲音モード エンハンスボイスモード |
Bluetoothコーデック | SBC/AAC/aptX Adaptive/aptx Lossless/LDAC/ | SBC/AAC/aptX Adaptive/LC3 | SBC/AAC/LC3/LDAC |
Bluetoothバージョン | 5.4 | 5.3 | 5.3 |
Snapdragon Sound | 対応 | 対応 | 非対応 |
LE Audio | 対応 | 対応 | 非対応 |
バッテリー | ケース込みで最大52時間 急速充電、ワイヤレス充電対応 | ケース込みで最大33時間 急速充電、ワイヤレス充電対応 | ケース込みで最大38時間 急速充電対応 |
マルチポイント | 最大2台 | 最大2台 | 最大2台 |
マイク | 3基cVc 8.0 ノイズキャンセリング | 3基ENCノイズキャンセリング | 3基AIノイズリダクション |
低遅延モード | 50ms(0.050秒) | 55ms(0.055秒) | 非対応 |
防水 | IPX5 | IPX5 | IP54 |
装着検出 | 対応 | 対応 | 対応 |
価格(公式サイト) | 9,990円 | 8,990円 | 9,980円 |
明らかにFree Pro 3よりAir Pro 4の方が優れているので、比較対象として相応しいのはRedmi Buds 5 Proになるでしょう。
ノイズキャンセリングについて、Redmi Buds 5 ProとAir Pro 4は互角という感じ。どちらも電車やバスの走行音といった低域カットは得意ですが、アナウンスや話し声など高域カットが苦手なところは似ていると思う。
しかしAir Pro 4はさまざまなモードからノイズキャンセリングを選べるので、使いやすさで言えばRedmi Buds 5 Proを上回っています。特にAIノイズキャンセリングにすると音質がほとんど変化しない上に、環境に応じてノイズ低減レベルを調整してくれるのが便利です。
といってもAI環境適応型ノイズキャンセリングとAIイヤーチャンネル適応型ノイズキャンセリングの違いはあまり分かりませんが、どちらも十分なノイズカットをしてくれます。
外音取り込みに関してはRedmi Buds 5 Proの方が細かく調整できるので有利かと思いましたが、実際に使ってみるとAir Pro 4の方が集音性能は高いです。Redmi Buds 5 Proは全体的にこもって聞こえるのがマイナスポイント。
次にマイク性能を比べてみたところRedmi Buds 5 Proの方が優れていました。といってもEarFun Air Pro 4も実用的なマイク性能ですが。
ちなみに音質においては、イコライザーの調整も含めてEarFun Air Pro 4が一番良いと思います。Redmi Buds 5 Proは高音が綺麗だけど低音の迫力に欠ける印象。
以上を踏まえると、Air Pro 4は「1万円以下ワイヤレスイヤホンの王」と言ってもいいくらい一線を画しています。いずれの機種を持っていないなら、迷わずAir Pro 4をおすすめするくらい満足度は高いです。
aptX Losslessは期待しすぎなくていいかも
私が所持しているスマホ「motorola razr 40s」はSnapdragon Sound、つまりaptX AdaptiveとaptX Losslessに対応しています。
しかしaptX LosslessはaptX Adaptiveの拡張機能として含まれているに過ぎないので、スマホ上でコーデックを確認しようと思っても「aptX Adaptive」の表記になってしまいます。
今はaptX Adaptiveなのか?aptX Losslessなのか?という状態が視覚化されないので、最終的には自分の耳で確認するしかなさそう。
といっても私の耳はそこまで高性能ではないので、あまり違いが分かりません。
一応EarFunのアプリからaptX Losslessのオン・オフは設定できるので、ロスレスが不要であればaptX Adaptiveだけの状態にもできます。
ちなみにPowerampというアプリでロスレス音源を聴いてみて、サンプリングレートとビットレートの状態を確認してみたらaptX Adaptiveだけのときは48kHz/24bit、aptX LosslessをONにしたら44.1kHz/24bitという違いが生まれました。
44.1kHzならロスレスで伝送できていることになっているので、ちゃんとaptX Losslessになっている(と思う)。
なんにせよ耳だけでロスレスになっているかどうか判断するのは難しそうだ…
ロスレスについては下記の記事が理解しやすかったので参考にしてみてください。
まとめ
Earfun Air Pro 4のメリット
良くも悪くも癖がない音質になっていますが、イコライザーで調整すればだいぶ味が変わります。それに機能性は間違いなくコスパ最強クラスです。
特にノイズキャンセリング性能は1万円以下とは思えない性能なので、メインのワイヤレスイヤホンとして活躍できます。
Earfun Air Pro 4のデメリット
LE AudioとかaptX Losslessとか珍しい機能があるものの、それを活かせる機種は限られています。とはいえ上記機能が使えなくて困る場面はないので、iPhoneユーザーでも気にせず使っていいワイヤレスイヤホンです。
どんな人におすすめ?
どんな人におすすめ?
- 1万円以下でコスパ最強のワイヤレスイヤホンが欲しい
- 低価格でaptX LosslessやLE Audioなど最新機能を使ってみたい
- 強力なノイズキャンセリングを求めている
それにしても1万円以下ワイヤレスイヤホンの進化は凄まじいですね。EarFun Free Pro 3の時点で価格以上のコスパを感じましたが、Earfun Air Pro 4はさらに上を行ってます。
今後もEarFunはコスパの限界を超えていくのか楽しみです。
まだEarFunイヤホンを使ったことがないという人も、ぜひEarFun Air Pro 4を使ってみてほしいです!
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