在宅ワークで仕事をしていると打鍵音が静かだったり、タイピングしやすいキーボードを使いたくなったりする人もいると思います。
僕の場合、仕事でWeb会議をすることが多いのでキーボードの音があまり目立たない製品にしたいのですが、静音だけでなく打鍵感も良いキーボードも欲しいと思っていました。
そこで、今年の7月に発売されたREALFORCE R3Sのテンキーレスモデル(型番:R3SC11)を購入してみました。
静音対応で、押下圧は45gのモデルです。
REALFORCEと言えば高級なイメージですが、R3Sは価格が抑えられつつ、最新モデルと同等のスペックを兼ね備えたキーボードなので、高級キーボードを買うことに気が引ける人にもオススメできます。
本記事の内容
- REALFORCE R3Sを1ヶ月使用した感想の紹介
- REALFORCE R3Sの特徴やR3との比較
- どんな人にREALFORCE R3Sが向いているか、向いていないか
REALFORCEが気になっているけど、値段が高くて手が出しづらいという人や、静音で打ちやすいキーボードを探しているという人は本記事をチェックしてほしいです。
REALFORCE R3Sの概要
REALFORCE R3Sの特徴
- 見た目はREALFORCE R2とほぼ同じで、スペースキーの長さがR2より短くなっている
- キーキャップはPBT素材でレーザー印刷を採用
- 静電容量無接点方式により快適なタイピングが実現
- 押下圧が45g、30g、変荷重の3種類から選べる
- APC機能でキーの入力範囲を4段階で調整できる
- キーマップの総入れ替え可能で、特定のキーに機能を割り当てられる
- 有線接続のみで、無線接続は非対応
- 1年間の無償修理保証あり
REALFORCE R3Sは旧モデルであるR2の外観を踏襲しつつ、R3と同じ機能を備えたモデルとなります。
R2の場合、キーマップの設定が非対応だったりAPCの調整が3段階までなので、REALFORCE R3SはR2のマイナーチェンジ版と考えるとしっくりきますね。
配列は日本語で、Windowsに最適化されたキー配列になっています。
見た目がREALFORCE R2と同じなので、右上のデザインとかREALFORCE R3と違うのが分かりやすいと思います。
キーボードの高さ調節も可能ですね。
REALFORCE R3Sはキー印字がレーザー印刷なので、昇華印刷と比べると多少の差は感じるものの、これでも質感は高いキーキャップだと思います。
キーキャップに関して、REALFORCE R3は昇華印刷ですが、R3Sはレーザー印刷という違いがあります。
レーザー印刷だと長期間使うと印字が薄くなるので、初めから昇華印刷にしたい場合はR3を選ぶか追加でキーキャップを購入することになります。
昇華印刷のキーキャップは別売りされていますが、値段が高すぎるところがネックです。
静電容量無接点方式とは
キーを押し込む時に一定のラインまで押し込まれたらキー入力を認識するため、物理的な接触をしないでタイピングできる。
一般的なキーボードならタイピングする時にカタカタという音が出るイメージだが、静電容量無接点だとそれが抑えられて比較的静かな打鍵音になる。
静電容量無接点方式はメカニカルやメンブレンのようなキーボードと違ってキーの耐久性が高く、その分コストが高い傾向にあります。
さらに、キーボードの入力が2重に反応される「チャタリング」という現象が発生しないという特徴もあります。
普通のキーボードはキーを入力すると時に電極に触れることで入力が認識されますが、静電容量無接点方式だと電極に触れることなく入力できるので物理的な接触がない=チャタリングが起きないということになります。
押下圧とは
キーを打つのに必要な重さのこと。
軽ければ軽いほど少ない力でキーを入力できるが、少し触れただけでキー入力が認識されるのでミスタイプが出やすくなる。
反対に重たければ重たいほどキーを強く押し込んでタイピングすることになるから疲れやすくなる。
REALFORCE R3Sの押下圧は30g、45g、変荷重の中から選べます。
30gはキーが軽いのでタイピングが早くミスタイプしづらい人に向いていると思います。
反対に軽すぎない方が好きという人は45gが丁度良いでしょう。
REALFORCE R3との違い
変荷重はキーによって押下圧がそれぞれ違います。
小指で触れるキーは30g、それ以外が45gという変わった仕様となっていますが、これに関しては使ってみないとどういう感覚か分かりません。
自分は押下圧が重たい方が好きなので45gを選びましたが、もっと軽くタイピングしたいという人は30gの方が合うかもしれません。
正直45gでも軽い方だと思いますが、静電容量無接点方式の45gは軽すぎるというわけでもなく、ちゃんと重みも感じられるので非常にバランスが良いと思いました。
REALFORCE R3S | REALFORCE R3 | REALFORCE R3(有線モデル) | |
静音 | ○ | ○ | ○ |
キースイッチ方式 | 静電容量無接点 | 静電容量無接点 | 静電容量無接点 |
キー刻印 | レーザー印刷 | 昇華印刷 | 昇華印刷 |
かな刻印 | かな有り | かな有り | かな有り |
スイッチ寿命 | 5,000万回以上 | 5,000万回以上 | 5,000万回以上 |
カラー | ブラック/スーパーホワイト | ブラック/スーパーホワイト | ブラック/ダークグレー/スーパーホワイト |
重量 | 1.1Kg | 1.3Kg | 1.3Kg |
サイズ | 142mm x 369mm x 38mm | 162.7mm x 378.7mm x 38.8mm | 163mm x 379mm x 39mm |
ケーブル | 1.7m | 1.8m(着脱式) | 1.8m |
キー配列 | 日本語配列 91キー | 日本語配列 91キー | 日本語配列 91キー |
キー荷重 | ALL 45g/30g/変荷重 | ALL 45g/30g/変荷重 | ALL 45g |
キーストローク | 4.0mm | 4.0mm | 4.0mm |
APC機能 | ○ | ○ | ○ |
インターフェイス | USB | 無線/USB | USB |
対応OS | Windows | Windows/Mac | Windows |
価格 | ¥23,100(静音無し:¥20,900) | ¥34,540(静音無し:¥31,240) | ¥25,300 |
REALFORCE R3にも有線モデルがあって、価格はR3Sより若干高い程度です。
REALFORCE R3Sは静音非対応なら20,900円ですが、静音対応だと23,100円なのでR3の有線モデルを買うかR3Sにするか悩みどころなので下記を基準に選んでみてはどうでしょう。
ポイント
見た目で選ぶなら
→R3SかR3、どちらか好きな方を選びましょう
キー刻印で選ぶなら
→昇華印刷の方が耐久性も高く、高級感がある材質なので選ぶならR3がオススメ
押下圧で選ぶなら
→30gか変荷重を使いたいならR3S、45gならどちらでもOK
REALFORCE R3に関してはMac配列モデルがあるので、Macユーザーの方や無線接続が好きな方は価格が高くてもR3を選ぶしかないでしょう。
とはいっても、MacでもUSBハブを使えば有線接続ができるので、Windows配列モデルでもMacBookなどで使用は可能です。
専用ソフトウェアについて
専用ソフトウェアであるREALFORCE CONNECTをインストールし、USBでPCに接続することで下記の機能が使用できます。
APC機能
キーを押してから反応するまでの深さを設定できます。
深さは4段階で調整可能。
0.8mm/1.5mm/2.2mm/3.0mm
キーマップ入れ替え
各キーの機能の入れ替えが可能にになります。
例えば、caps lockキーを無効にしたり、ctrlキーを変換キーにしたり様々なカスタマイズが可能です。
ちなみにREALFORCE R3SはMacで有線接続しても使用可能で、専用ソフトウェアも使えます。
R3SはWindows配列なのでMacで使いづらいですが、キーマップ入れ替え機能を使えばMac配列のように使えないこともないですね。
REALFORCE R3Sのレビュー
静かな打鍵音と打ちやすいキースイッチが快適
静音モデルを選びましたが、静音というだけあってかなり打鍵音が抑えられています。
普通のキーボードだとキーを押した時のカチカチ音だったり、バネが押し返された感覚がしますが、REALFORCE R3Sはキーが軽やかで音も響きにくいです。
キーを押すと吸い込まれるような押し心地なので疲れにくいですし、ブログで長文を書く時とか快適です。
動画で打鍵音をチェック
これまでのキーボードがカチャカチャする音だったり、タイピングが疲れるという人はREALFORCEを使ってみると変化を感じやすいでしょう。
静音だとWeb会議中にタイピングしても音が目立ちづらいから、周りの迷惑にならないところが良いですね。
従来のモデルより値段が安いが、性能は申し分なし
値段が安いモデルだから性能が落ちていたり、使いづらくなったりしてそうなイメージですが、REALFORCE R3Sは無線接続できないところ以外はR3と大差ないと思っています。
なぜならソフトウェアの機能はR3と同じで、打鍵感もほぼ変わらない印象だからです。
そもそも無線で使いたいならR3を選ぶべきですが、有線接続でもいいならR3Sでも問題ないですね。
R3だとキーが昇華印刷なので素材の違いはあれど、タイピングのやりやすさは共通しているでしょう。
無線接続や昇華印刷であることにこだわらない人はR3Sをオススメできます。
モデルの選び方に注意が必要
REALFORCE R3Sは型番の種類が多く、初めて購入する時に結構混乱しました。
というのも、静音に対応しているか非対応かで値段が変わりますし、型番が多くて何がなんだか分からないからです。
ということなのでREALFORCE R3Sの型番をまとめました。
静音対応のモデルは基本的に23,100円という認識でいいのですが、静音非対応モデルは押下圧が45gしかないのと、カラーがホワイトの静音モデルも押下圧が45gしかないです。
現状、R3Sのホワイトカラーのモデルは押下圧45gだけなので、30gと変荷重が追加で販売されるのを祈ることしかできないですね。
欠点はキーキャップに指紋が目立ちやすいところ
僕は手汗が出やすいタイプなので、キーキャップに手汗や指紋が付きやすいところが気になります。
あまり出ない時はそこまで指紋が気になりませんが、それでも汚れが目につくことはありますね。
色が黒色だと目立ってしまうので、色にこだわりがないのであれば白色を選ぶ方がまだマシだと思います。
もしくは別売りのキーキャップに変えてみれば指紋が目立ちにくいかもしれませんが、値段が高いので悩みどころです。
まとめ
REALFORCE R3Sのレビューをまとめます。
どんな人にオススメか
向いている人
- なるべく安い値段でREALFORCEを使いたい
- 無線より有線接続で使いたい
- 静音のキーボードを使いたい
- 打鍵感にこだわる人
向いていない人
- キーボードにこだわりが無い
- 持ち運びやすいキーボードがいい
- 無線接続で使いたい
- 昇華印刷の方が好き
僕がREALFORCE R3Sを決めた理由としては今よりも打鍵感が良くて、静音なキーボードが欲しいというところでした。
同じように在宅で仕事をしていて、もっと静かな音でタイピングしたい人や打鍵感を改善したいという人は比較的安く購入できるREALFORCE R3Sがオススメです。
REALFORCEに興味があるという人も、REALFORCE R3Sから使ってみるのも有りだと思います!