今更ながら去年発売したLenovoのChromebook Ideapad Duetを購入した。
用途は主に外でブログを作成する用。家の中は勿論、外でも持ち運べるようになるべくコンパクトなサイズのノートPCを探していたので購入した。
実はこのIdeapad Duetという製品、去年の時点で色んなレビューや動画を見て、結構評判が良いことを知っていたが、Chromebookというものが本当に使い物になるのか疑心暗鬼だったので買う気があまりなかった。
しかし、たまたま中古で2万円台で売っていたので意を決して買ってみたが、結論から言うと僕にはあまり合わなかった。
本記事では、Ideapad Duetがなぜ合わなかったのか、やっぱりChromebookは使い物にならないのか、というところに焦点を当てて紹介していく。
目次
Chromebookとは
Googleが開発した独自のOSで、Androidアプリが使えて、ファイル管理を全てクラウドで行うので無駄なファイルを端末に置かなくなるので動作や起動も早くなるのが特徴。
Chromebookは複数の層で情報を保護しているため、そのページがウィルスに感染しても、ページそのものが隔離されるため、他に影響を与えないという仕組みがある。そのためアンチウィルスソフトを使わなくてもセキュリティは高い。ソフトウェアもメーカーが提示している期間内は自動更新される。
スペック
OS | Chrome OS |
CPU | MediaTek Helio P60T プロセッサー |
メモリ | 4GB |
ストレージ | 128GB |
画面 | 10.1型 WUXGA IPS液晶 (1920x1200)、マルチタッチ対応 |
サイズ | タブレット本体:約 239.8x159.8x7.35mm キーボードとスタンドカバー装着時:約 244.9x169.3x18.2mm |
重さ | タブレット本体:約 450g キーボードとスタンドカバー装着時:約 920g |
カメラ | 前面:200万画素 FF、背面:800万画素 AF |
インターフェース | USB-C 2.0 |
外部出力 | 最大 1920x1080ドット、30Hz(USB Type-C to DP接続時) |
ネットワークと接続 | Bluetooth4.2、WiFi 5(IEEE 802.11ac/a/b/g/n) |
認証 | パスワードかパスコード入力のみ |
バッテリー | 使用時間:約 10.0時間 |
カラー | アイスブルー、アイアングレー |
・光学ドライブなし
・HDMI接続だと1440×900出力しか出ない
・USBポート1つだけ
・SDスロットなし
・指紋認証、顔認証なし
・キーボードはJIS配列
・有線LANポートなし
・イヤホンジャックなし
一般的なノートPCに備わっているものがほとんどない。ハードウェアを必要最低限に抑えているということか。
色々と使いたい場合はUSBハブを買って拡張させるしかない。
・ベンチマーク

geekbench5で計測。数値的にはあまり高くないが、Chromebookの中では割と良い方かもしれない。
外観
見た目に関して言うと、ほぼほぼSurface go 2と似ている。

キーボード分離式。マグネット式なのでiPadにキーボードを付けるのと似ている。

背面にスタンド付きカバーを装着できる。本体カラーはライトブルー。

Fire HD10と並べてみたが、サイズ感はほとんど同じ感じ。

接続できるUSBポートはTYPE-Cが一つのみ。

・スタンドを捨ててMOFTに変えよう
スタンド無しの重量

スタンド有りの重量

いかんせんスタンドが重過ぎるので、改善策としてMOFTのスタンドを代用して使うことで重さを軽くすることができる。

角度調整もちゃんとできる。


追加費用はかかるが、重さが気になる人は試してみる価値はある。
ココに注意
MOFTは強力な粘着テープを本体に貼り付けて固定させるので、剥がすときに本体に跡が残る可能性がある。本体に傷とか付けたくない人は背面保護フィルムもいっしょに買うといいかも。
ここがダメだよIdeapad Duet
・キーボード

キーボード自体が小さいので、人によって好みが分かれる。僕はあまり使いやすいとは思わなかった。
なんでだろうなと思ったけど、キーボードは感覚で使いやすい、使いにくいを決めるタイプなので直感で使いづらいと思った。
キーボードはともかく、トラックパッドがクッソ使いづらい。
パッドの範囲が小さいし滑りが悪いのと、右クリックは二本指でタップしないと判定されない。
外付けマウスは普通に右クリックで対応するので基本的にマウスの方が使いやすい。
キーボードとトラックパッドが使いづらい時点で外で使う気が失せてしまったので、外でもブログ作成するという僕の目的は叶わなくなってしまった。
あくまで個人的な感想なので、気になる人は店舗に行って確かめてほしい。
ビックカメラやヨドバシカメラでもまだ普通に展示されている。
・レスポンス
Chromebookは低価格でも動作が快適を売りにしているようだが、
wordpressとか複数のウェブサイトを行き来するという自分の使い方だと動作は快適とは言えなかった。
スペック高いChromebookなら問題ないとは思うが、Ideapad Duetはメモリが4GBしかないのとCPUが若干弱いので、タブを複数表示しながらの作業は普通に辛い。
動作が重いと文字入力にも遅延が出たりするので、文字入力しまくるブログ作成においてここまでストレスなことはない。
・画面

10インチディスプレイなので仕方ないが、これ単体で使うと正直画面が小さい印象を受ける。
ウェブサイトを見るならスマホより広い画面なので悪くないのだが、マルチ画面とかにすると表示の小ささを感じる。
逆に言えば、これだけ小さいと省スペースでも使えたりするので、従来の13インチノートPCとかよりも小さいので持ち歩きやすいというのはメリットになる。
実際、持ち運びやすさはあったが、画面小さすぎて結局使いづらいという本末転倒感がある。事前に本体を生で見ておけば良かった。
ゲームもできないことはない
Androidアプリ使えるならゲームもできるやん!と思ってアプリを入れてみた。
結果として、デレステくらいの音ゲーは普通にできた。

意外とChromebookでもプレイできるように最適化されているのか、ここら辺は不思議だった。
とは言ってもゲームするなら最近のスマホを使ったほうが対応ゲームの数だったりレスポンスだったりが圧倒的に良いのでゲーム目的で買うのはあまりよろしくない。
外部出力問題

購入前に調べるのって大事だなと思わされたのだが、このIdeapad Duetの仕様上、
HDMI出力だとフルHD出力ではなく1440×900出力になる。
普通のノートPCなら今時あり得ないと思うところだが、Chromebookならあり得てしまう。
だいたいのラップトップ系ChromebookならフルHD出力できるはずだが、Ideapad Duetはタブレット寄りだからなのかな。
Display Port出力させるという条件ならフルHD出力できるが、その環境を整えるのに割とお金がかかる。
まず所持しているモニターにHDMIポートしかないと詰む。
そもそもUSBポート一つしか無いので、外部出力したいなら必然的にUSBハブが必要になってくる。USBハブもあまり安くはない。
この本体設計を見るに、明らかにIdeapad Duetのみで作業をすることを目的として作られている気がする。
USBポートが一つしかないのも充電だけできればええねんという構成で作られてるのかもしれない。
↓一応フルHDするやり方があったので参考までにどうぞ。
動画視聴機として使える

Amazon PrimeはフルHDで見れる。もちろんYoutubeも1080pで見れるので、動画視聴用途で使うのは有りだとは思うが、
正直なところそれだけならFire HD 10で十分だと思う。

Ideapad DuetとFire HD 10を並べてみたが、Youtubeの画質と表示領域はどちらも変わらない。これなら値段が安いFire HD 10に軍配が上がる。
なので、動画視聴用途で使うのもあまりコスパが良くないが、デュアルディスプレイ表示ができるので本体に動画を流しつつモニターで作業するならIdeapad Duetを選んでもいいと思う。
【結論】全く使えないわけではない
Ideapad Duetが向いている人
- サブ機として軽い作業で使いたい
- メールなどの返信で使いたい
- スマホでできる程度の作業をノートPCでやりたい
- サイト閲覧をメインにして使いたい
- ブラウザでしか作業しない
- 初めてChromebookを使う人
- 外で使いたい
結構マイナスなことばかり書いてきたが、用途によっては使い所はあると思う。
まずサブ機として使うくらいなら問題ないし、ウェブメインで作業するならわざわざノートPCを買うよりも安上がりだ。
Chromebookというものを体験したいのであれば、本機種はタブレットとしても使えるので直感的な操作もできるため、入門的な立ち位置として丁度いい。
何に使うのか、用途をはっきりさせた上で、どういうシーンなら活用できるかも考えよう。

みたいな感じで、考えれば使い所は出てくると思う。
Ideapad Duetが向いていない人
- メインPCとして使いたい
- ゲーム用に使いたい
- タブレットとして使いたい
- WindowsノートPCのように使いたい
- Officeを使いたい
メインPCとして使うには少しスペックの低さと作業のしづらさがネックになる。事務作業にしても、OfficeソフトはGoogle Playから持ってくるので、Winodowsみたいに使うことはまず不可能。圧倒的にやりづらい。
Chromebookは何も知らずに買うと高確率で後悔するので、まずはChromebookで何ができるのかだけ知っておくといい。
それと、OSが違うということも理解して欲しい。触ってみれば分かるが、Winodows OSとMAC OSは操作も扱うソフトも違うし、得意分野がそれぞれ違う。
それぞれのOSで使いやすいアプリ、やりやすい作業が変わってくるのだ。
Winodowsの得意分野
→Officeなどの事務作業、色んなソフトウェアが使える
MACの得意分野
→デザイナー系などのクリエイティブ作業
Chromebookの得意分野
→ウェブ閲覧、メールチェック、その他基本的な文書やスプレッドシートの作成など、Chromeでできることがメイン
こうして見るとChromebookはかなり割り切っているのが分かる。
ただシンプルに、Chromeで作業したい、それだけならChromebookは最適なアイテムになる。
あと、タブレットとして使うのに合わないのは、結局のところタブレットPCなので、完全なタブレットとして作られているiPadと比べると明らかに劣ってしまうからだ。
あくまでタブレットとしても使えるノートPCとでも思ってくれればいい。ただタブレット使いたいならiPadしか勝たん。
以上がIdeapad Duetのレビューになる。
僕自身、まだまだChromebookの経験や理解は足りていないので、気になる製品など出てきたら使っていきたいと思っているが、いくら安くても製品を買うなら事前調査は大事だということをIdeapad Duetは教えてくれた。
個人的にIdeapad Duetはスペックの低さやタブレットライクなところなどが僕には合わなかったが、逆にハイスペックなChromebookだと一体何が変わってくるのかも気になってきたので、そのうちChromebookリベンジしてみたい。
Winodows以外のOSに興味があるという方も、一度Chromebookに触れてみれば新たな体験ができるかもしれない。